Interview

正解のない化粧品の世界で、
「使って分かる効果」を追求する。

K.T. K.T.

Profile

K.T.

K.T.

研究開発本部
化粧品開発部
主任

2015年入社

理工学部 理工学専攻 修了

入社後6カ月の研修を経てエアゾール部に配属となり、エアゾール化粧品の開発を担当。2018年に現在の研究開発本部化粧品開発部へ異動。非エアゾール化粧品のODM/OEM製品の開発に従事している。

独自の技術力と会社の風土に
強く惹かれて入社を決意。

Q.入社を決めた理由を教えてください。

大学では化学・生物を専攻し、医薬・食品・化粧品の3業界に興味を持っていました。実は、昔から肌が弱く悩んでいたこともあり、就職活動をきっかけに化粧品業界への興味が強まりました。そして、他社の液体ボトルなどと違い、コットンパフが出るスプレーやパチパチと弾ける化粧水スプレーといった独自のエアゾール技術を持つエア・ウォーター・リアライズを知り、事業や技術開発の面白さ・可能性を感じて志望度が高まりました。入社の決め手となったのは、ズバリ面接での印象です。社長や取締役の方々がとてもフランクで、自然体で自分の考えや思いを話すことができました。この会社ならきっと意見を聞いてもらえる、そう感じて入社を決めたのです。

入社後に驚いたのは、普段から社長が研究所を回られており、時間が許す限り研究所員の若手とコミュニケーションを取っていたこと。面接時とまったく変わらない距離感の近さと風通しの良さが実現されていることこそが、エア・ウォーター・リアライズの魅力だと感じています。

小さな容器に「使って嬉しい」という
ロマンを詰める。

Q.どんな開発業務に携わっているのでしょうか?

最初の配属先でエアゾール化粧品の開発を3年間担当し、開発業務の基礎を習得。その後、非エアゾール(液体)化粧品のOEM/ODM製品の開発を担当しています。いずれの開発でも、同じ物理化学の知見や技術を応用しますが、化粧品開発の面白さは、ライバルとなる既存の製品が多数あること。その中でどう差別化を図るのか、技術だけでなく販売にも工夫が求められます。また、決まった正解がないのも化粧品の特徴。同じ商品でも「好き・嫌い」や「良い・悪い」と意見が二分することが多々あり、ターゲットの性別、年齢、嗜好性、使用場面までイメージして開発していく面白さがあります。

現在、私が注力しているのは洗顔料です。いかに「使って分かる効果」を生み出すか、日々試行錯誤を重ねています。化粧品は水、油、界面活性剤などの混合物を小さな容器に閉じ込めますが、そこに「使って嬉しい」というロマンを詰める商品。その先頭に立ち、開発できることにやりがいを感じています。

仮説・検証を繰り返していく。
それが、満足のいく結果につながる。

Q.化粧品開発の現場ではどのようなことが学べるのですか?

印象深いのは原料での経験です。ある化粧水を開発した際、お客様から「商品の感触はとても気に入ったが、使用後に苦味を感じる」というお話をいただきました。そこで、配合していた原料をすべて調べ、ある保湿剤が原因であることを特定しました。しかしその原料こそが、しっとり感という特徴をもたらすものだったのです。そのメリットは失わずにデメリットを打ち消すべく、ほかの原料と組み合わせてバランスをとる調整にとても苦労しました。しかし、そのおかげでそれぞれの原料の特性をつかむことができ、相乗効果を生み出す組み合わせを見極めることの大切さを学びました。原料は何万種とあるので、そこは年数を重ねて特性をつかんでいくしかありませんが、「苦みの原因は何か」ということに対し、一つひとつ仮説を立てて調べていく仮説検証型の開発スタイルが身に着きましたね。

若手同士、切磋琢磨し会社の未来をつくる。
責任もやりがいも大きいのが、エア・ウォーター・リアライズの魅力。

Q.エア・ウォーター・リアライズらしさや強みは何でしょうか?

若手に果敢に挑戦させて意見を取り入れる風土が、エア・ウォーター・リアライズならではの強みです。エア・ウォーター・リアライズでは今、国連で採択されたSDGsに基づいた、未来のロードマップ作成に取り組んでいます。そのワーキングメンバーを各部門の若手から選出しており、私もそのメンバーの一人。まさに自分が「働く」未来を、自分たちで作っていくわけです。将来の経営指針づくりを若手に任せるところに、エア・ウォーター・リアライズの器の大きさと若手を育成したいという強い意志を感じます。

多様なバックボーンを持った若手同士では考え方や意見も違います。議論を詰めていく難しさを学びながら、部署間の垣根を越えて考えを一つにまとめる経験は、チームで製品を生み出す仕事にも大いに活かせるものです。いよいよ来年度には、私たちが作成したロードマップに則って会社が動くことになります。責任は重大ですが、これほどやりがいを感じられる経験もそうないのではないでしょうか。こうした社風に惹かれて入社を決断したことは、間違っていなかったと実感しています。